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コラム
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前回までのコラムは開催方法のメリットデメリットや、機材等についてご紹介してまいりました。
では実際にイベント会社に依頼をした場合、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか?イベントの会場費や機材、人件費は決して安くはないものです。
しかし、その内約を抑えておくことが出来れば、コストを抑えることにもつながり、悪質業者か否かを見極めることにもつながります。
また、自社のイベントの費用の流れや、概要を詳細に知らないことは失敗にもつながりお勧めできません。そのため、イベント会社スタッフに自社の意見を正確に伝えられるようにしましょう。
今回は、イベント開催にかかわる費用を細分化し、どこにどの程度の予算がかかるのかをご紹介していきます。イベントの概要を知りたい方はこちらをご覧ください。
【 目 次 】
まずはおおよその開催費の目安をご紹介します。
イベント会社に依頼をする場合、『プランニング費・会場費・人件費・制作費・広告費・機材費』の点で費用が発生します。
開催費が大きく変化する要素としては、会場にかかわる部分の割合が多くを占めます(収容数・場所、演出・装飾、機材)。こちらを参考にしながら、次の項目からの内訳に進んでいただけるとより理解がしやすいかと思います
〇小規模(~50名)→~40万円
〇大規模(100名~)→50万~
主に会場の規模や集客数によりますが、規模が上がるにつれ、音響などは特に多くの機材を必要とするため費用も高くなります。音響では全体に音を届けるためのスピーカーや音を拾うピンマイクなどの危機が必要になるためです。音をどれだけ意識するかによってクオリティーに大きな差が出ます。
外部からゲストが来る場合はその分の依頼料も支払います。
〇小規模:100万円~
〇中規模:300万円~
〇大規模:700万円~
出店する場合での見積もりです。運営会社ごとに出展料は異なりますが50万円~90万円ほどです。そこからイベントブース(多くは3m×6m)の設営代がかかります。レイアウトや装飾で値段や運搬費が変動します。一般的な広さであれば平均して200万円~350万円を目安としたほうがよいでしょう。
次にどこにどのくらいの金額がかかるか見てみましょう。
イベント会社を雇う際に必要になる費用です。当日に動く運営スタッフの人件費とは別に、イベント全体の企画演出(台本など)の制作、調整などに主に使用されています。
イベント会社によって細かい金額は変わりますが、およそ全体の小計の10%ほどになります。例えば、製作費100万円規模のイベントを開催した場合10万円ほどをプランニング費として支払うことになります。
さらに、これとは別に広告や動画制作に対する製作費が加わります。
映像・配布物・広告(WEBやチラシ・ポスター等)・案内状・看板、パネル等にかかる費用です。イベントの必要性によって費用は変動しますが、例えば、配布物や広告・映像などを依頼した場合は10万円~50万円ほどかかる可能性がありますが、自社で用意できるものであれば、数万円まで抑えることが可能です。
会場費はイベントにおいて特にコストがかかる一つの要因です。セミナーホールからホテル会場、展示場など多くの種類があります。そのため、どのようなジャンルのイベントにするのか、集客人数などから、適当なところを見つけないといけません。
会場は設備のある自社のホールがある場合は、レンタル料はかかりませんので費用を大幅に抑えることが可能です。ではレンタルする場合はどうでしょうか?
会場サイズ/集客数 | 小ホール/約100人 | 中ホール/約100~1000人 | 大ホール/約1000~10000人 |
---|---|---|---|
料金 |
小ホール/約100人 約30万円 |
中ホール/約100~1000人 約150万円~250万円 |
大ホール/約1000~10000人 約500万円~ |
また、首都圏・都市部ではレンタル費が割高になります。
追加で、控室を複数使用する場合は別途金額がかかります。一部屋当たり2~5万円を想定しておくとよいでしょう。
上記に加え、来場者から参加費を受け取る場合は割合が変わる会場もあるため、注意が必要です。
繁忙期である8月~11月は込み合うことが予想されるため、うまく会場が抑えられずに中止になるケースもあります。早めに連絡することをお勧めします。
会場をレンタルした場合、それだけではなく、会場に備えついた音響・照明を使う際にレンタル代が必要になります。
よく使われるものとして、スクリーン・モニター・プロジェクター・音響・照明・机、椅子等があります。200人ほどの中規模セミナーイベントでは平均して15万円~30万円ほどかかると思われます。(詳しくはこちらで紹介しています)。
また、当日にはホールの管理会社のスタッフの立ち合いが必要になり、1日2~4万円程度の費用が掛かります。会場によって、電気代や駐車場代、廃棄物処理代などがある場合もあるので事前に確認を取り、不測の事態を避けるために注意しましょう。
オンラインイベントでは、会場を大きくとる必要のない場合や、自社の会議室で事足りるケースがあります。そのため設営にも時間や経費を抑えることが可能です。(詳しくはこちらで紹介しています)
●ポイント●
会場費をできるだけ抑えたい場合は、企業が貸出しているイベントホールよりも、その自治体が貸し出している市民ホールなどを利用することをお勧めします。
企業運営では一日数十万円の貸し出し規模でも、自治体ホールでは数万円台と大きく違うことがわかります。デメリットとしては、照明音響などの設備に関しては差を感じる点はありますが、小規模であれば利用をお勧めします
例えば、200人規模のイベントでは大画面で表示させるスクリーンをレンタルしたり、オペレーションをするためにも複数のモニターを使用することはほぼ必須になります。
各ホールによってレンタルをしており、価格設定はバラバラですが、当社ではトータルで平均して15万円ほどの予算見積もりを行っております。
小さな会場や、オンラインイベントではあまり気にしなくてもよい音響ですが、規模が大きくなるにつれて重要度は増していきます。個々人で用意するよりも計算されてスピーカーが配置されている場合もあるため、備え付きのものをレンタルするとよいでしょう。
また、会場内で登壇者がプレゼンやトークをする際に動きがある場合は、一般的なハンドマイクよりも、ピンマイクの方がお勧めです。ピンマイクは一般のハンドマイクよりも精密機器になるため、その分費用も上がる傾向にあります。
備え付けのスピーカーや操作盤・マイクなどをレンタルした場合、平均して10万円ほどをかかると考えられます。
特に会場依存になります。照明が心もとない会場では別途手配するといった方法もありますが、基本的にはイベント会場は照明設備が完備してあるため、持ち込むものは少ないと思われます。例えばセミナーや講演会の場合は、会場の地明かりで事足りることが多いため、追加費用は掛からない場合が多いです。
スタッフが作業する机や、参加者が座る椅子なども必要になります。また、セッション型のトークショーであれば、ソファーなどの準備が必要になるでしょう。現代ではアクリルパネルやビニールカーテン・消毒液や体温計など、それらの費用を道具代として見積もりをします。一つ一つは安価ですが、椅子など台数が多いものもあり、中規模であれば平均して5万円ほどかかります。
ハイブリットイベントやオンラインイベントの場合はこちらに予算を多く見積もる必要があります。オペレート用PC・カメラ・音響それぞれが配信に対応させなくてはいけません。カメラ台数も必要になるため中規模では25万円~と考えておくとよいでしょう。
さらにカメラ映像、マイクからの音声データを取り込むPCと配信をするPCは別々に分けることから、そこにも予算が必要になります。オンラインイベントではその分会場費が安く済むため、費用としては安く済む可能性が高いです。
ここでは主に人材にかかる金額や、誰がどのように動くのかというところをご紹介します。小規模のイベントでは使用しない場合もありますので、中・大規模のイベントと考えてください。
特に司会進行は大きなイベントになれば安心して進行ができる人に任せる方がスムーズに進めることが出来ます。複数の会社で司会進行(アドリブを含める人)とナレーター(アドリブ不要の台本通りに読む人)で値段が変わり、イベントの開催時間や使用言語で金額は変わります。
4時間以内のイベントで司会者を必要とする場合は8万円程と考えられます。それとは別に打ち合わせやリハーサルに費用が掛かる会社もあるので確認するとよいでしょう。
若手でも15万円ほどかかり、知名度も高い人である場合は300万円を超える可能性があります。
そのため、安易な気持ちでの依頼は予算を大幅にオーバーする可能性があります。そのほか宿泊費や交通費を別途払う必要があります。
芸能人のファン層を集めるメリットがあります。若手芸能人は安価ですが、期待した結果を得られない可能性があります。逆にテレビでよく見る中堅と呼ばれる芸能人の値段は張りますが、費用に合った宣伝効果を期待できます。
イベント会社に依頼して開催する場合では、特に機材関連スタッフはイベント会社側で行います。大規模のイベントでは動員日数もあるためその日付によって倍になっていきます。その料金体は以下の表のとおりになります(イベント会社によって多少の違いがあります)
名称 | 役割 | 金額 | 想定人数 |
---|---|---|---|
配信ディレクター | 配信系動画の企画提案・分析から 当日運営等 |
約5万円 | 1人 |
配信アシスタント | 配信ディレクターのサポート | 約4万円 | 3人 |
映像・ストリーミングオペレーター | 会場内カメラや映像の切り替え | 約4.5万円 | 3人 |
音響オペレーター | マイクからスピーカーへの流す 音量調節と切り替え |
約4万円 | 1人 |
照明オペレーター | スポットライトの操作や会場の調光を コントロール |
約4万円 | 1人 |
カメラマン | モニター・配信・記録用の映像を撮影 | 約4万円 | 1人 |
表の受付スタッフ | 来場者の入場・案内対応 | 約2.5万円 | 2人 |
合計 1日 = 約47.5万円 |
悪質に料金を取るイベント会社を避けるためにも、これまでお伝えした相場や内容を知っておくことが大切です。そこでイベント会社に頼む際にも、自社で運営する際にも役に立つ、見積もりを出すコツを伝授します。
一見当たり前のように思うことですがとても大切なことです。不必要な費用を明確化することができます。例えば、ひとえにオペレータースタッフと言えど映像・照明・音響・配信といったように分かれていますし、単価が異なる場合もあります。
項目でひとまとめにしてしまうと、後々予算上一部の項目をカットしなければならない時に本当は必要であった項目まで一緒にカットされてしまう場合があります。細かく細分化することで不要な予算を出しにくくするだけではなく、予算振りの優先度もつけやすくなります。
大規模になればなるほど見積もりの項目数が増え複雑になります。見積もりを共有し図面などで照らし合わせる際、誰にでも理解できるものでなくてはなりません。全体でかかる費用とは別に、エリアごとに必要なものを見出し分けで整理するとよいでしょう。
イベントを開催する際は、突発的に新たな必要費用が発生します。予備予算なしできっちり予算を組んだ結果、それに対応できなく、優先度で必要な項目をカットしなければなりません。全体の規模を考えて、予算のうち5%ほどを確保すると安心して運営を行うことが可能です。
自社で運営するイベントだからといってすべてを会社内で行わなければいけないという話ではありません。財務や見積もりに長けたスタッフがいない場合は、見積もりを立てるだけでも専門の業者に依頼し、アドバイスも含めて見積書を作成するのがよいでしょう。オペレーターやカメラマンなどの専門的なスタッフは自社では賄えない場合もあります。余分に料金がかかるような会社も存在するため、精通したイベント会社を頼り適切な値段交渉を行うことが人件費を削ることにつながります。
イベント会社へ業務委託した場合のイベント予算の内訳と考え方についてご紹介させていただきました。
イベントの完成度や本業との両立を鑑みて、専門会社への依頼を強くお勧めいたします。
私たちクリエイティブファクトリーはワンストップでイベント企画を行っているため、仲介している業者と比べ、主催者様の業務負担を減らし、業務効率を向上させると共に、コストパフォーマンスを発揮させることができ、ご満⾜いただけるイベント開催をサポートします。
当コラムを参考に、このようなイベントをこの程度の予算で行いたいという内容の決まっている方から、どのようにすればよいかわからないという方まで、精通したスタッフがサポートいたします。ぜひ弊社へご相談ください。
WRITER PROFILE
越澤 勝好Katsuyoshi Koshizawa
クリエイティブ・ファクトリー株式会社 代表取締役社長。
大手旅行代理店やイベント会社を経験し、イベントによって繋がる人との絆や達成感に魅力を感じ独立。常識に捉われない新しい発想と技術を駆使し、期待を超えるイベントを創造するため日々研鑽中。
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