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新型コロナウイルス感染症の影響により「外出自粛」「三密を避ける」という要請がされたことや、人の多い場所はできるだけ避けたいという世の中の風潮から、セミナー等のイベントを開催する側と参加する側の双方でオンライン配信するイベントに関心を持つ方も多いのではないでしょうか。
そんなオンラインイベントについて、開催する為によく使われるツールのひとつがZoomです。
今回は、Zoomを用いたオンラインイベントについて、メリットや開催方法、オンラインイベント開催時に気をつける運用ポイントなどを解説・紹介いたします。
【 目 次 】
まずはじめに、Zoomについて、概要や有料プランと無料プランの違いなどを簡単にご紹介いたします。
Zoomとは、複数人での同時参加が可能な「ビデオ・Web会議アプリケーション」であり、知名度は「Google Meet」や「Microsoft Teams」などと肩を並べるほど代表的なもののひとつです。おそらく誰しも一度はZoomという名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ZoomはPC、スマートフォン、タブレットなど一般的なデバイスであれば簡単に導入することができます。端末にマイクやカメラが搭載されていなくとも外部機器を接続することですぐに使用でき、Windows、MacOS、Android、iOSなどのあらゆるOSに対応していることから非常に利便性の高いクラウドサービスです。
使い方についても簡単。基本的には開催者がURLを発行し、参加者は開催者から伝えられたURLをクリックするのみでOKです。
開催者はURLを伝えるだけで良いため、メールやチャットなどで手軽に案内することができることから簡単に開催が可能。また、コロナ禍において実際に対面することなく顔を合わせて打ち合わせを行うことができるため、ビジネスでも多く利用されております。
Zoomには無料版と有料版がありますが、基本的な違いは下記の5点。
料金や詳細についてはZoom公式サイト(https://zoom.us/pricing)に正確な情報が記載されております。
次に、リアルで人が集まるオフラインのイベントには無い、Zoomでオンラインイベントを開催・配信することによるメリットを紹介いたします。
オフラインイベントは会場に参加者が足を運ぶ必要がありますが、Zoomを用いたオンラインイベントは場所に縛られることがなく、ネット回線と端末、その他必要に応じてマイクやカメラなどの周辺機器さえ用意できればどこにいても参加することができるため、参加のハードルが低いです。
例えば東京でオフラインイベントを開催する場合、北海道や沖縄などの開催地から離れた地域にお住まいの方は参加するだけでも高額な交通費や移動時間がかかるため参加のハードルが高くなりますよね。
しかし、オンラインイベントであれば距離の問題がなくなるため、開催地から遠く離れたところにいても、海外からでも参加することが可能になります。
その他、身体が不自由で外出が難しい方、大変な方や、外に出るのが億劫な方にとっても場所を選ばず参加できることから、参加のハードルはオフラインのイベントよりも低いと言えるでしょう。
オフラインイベントを開催する場合、費用がかからず開催できる場所が確保できるのであればよいのですが、中には使用料を払い会場をレンタルして開催するケースもございます。
一方、オンラインで開催することによりWeb上の空間で行われるため会場代についてはかからず無料で開催することが可能。
また、会場を用意する必要がないため、実施する会場を探すことや日程・スケジュール調整、参加できる人数(キャパシティ)の考慮などの手間も不要になるといったメリットも生まれます。
参加者はアカウントがなくても主催者が発行したURLをクリックすれば参加することができますし、Zoomは有料プランもありますが、無料でもアカウント作成ができるため、費用をかけずに開催されたイベントに参加することができます。(参加自体が有料なイベントは除く)
スマホなどでZoomのアプリをダウンロードする際ももちろん無料であり、専用の機材や端末などを必要とすることなく、料金をかけずに参加の準備をすることが可能です。
コロナ禍では実際に人を集めてイベントを開催すると、「このご時世に感染のリスクを高めることをしているなんて非常識ではないか」というような風に思われてしまうことや、バッシングを受ける可能性もゼロではありません。
その点、オンラインでイベントを実施することで会場に人々を集め密になる状態を生み出すことなくイベントを開催することができるため、コロナ禍という状況においては安全性の確保という点から考えてもイベントを開催する上で適した方法ではないでしょうか。
オンラインイベントでZoomを利用して開催する場合、背景画面を設定することができます。
バーチャルの空間を用いて、例えば宇宙空間のような背景画面や、水中で開催しているような背景画面を設定したりなど、現実では到底実現できないような空間で開催しているような気分を参加者に体感させることもできる可能性を秘めています。
また、表彰式を行う際は豪華で煌びやかなステージの背景、説明会を行う際は会議室やホールのような背景を設定するなど、イベントの目的・内容に合わせた背景画面を使用することで、参加者を飽きさせずに楽しませる効果が期待できます。興味を惹くために背景で新しい試みや工夫をしてみるのも良いのではないでしょうか。
Zoomを用いたオンラインイベントは、基本的にオフラインで行われていたイベントと同様のことを実施することが可能です。
例えば企業が開催するイベントとして、キックオフミーティングや表彰式、総会、周年記念式典、講演などが挙げられます。また、社内向けのイベントだけでなく、企業へ商品のセールスイベントやセミナーを開催したい際に用いることもできます。
オンラインイベントはネット上で開催されるため生身で体感するようなイベントは難しいですが、ライブや説明会、会議など映像と音声のやりとりで問題ないイベントやセミナーであればオンラインでも十分に実施が可能です。
Zoomでオンラインイベントを開催するには、ZoomミーティングとZoomビデオウェビナーの2つの方法があります。この2つは別物でそれぞれ特徴があるため、開催したいイベントの性質や目的・内容によって選択すると良いでしょう。
Zoomミーティングとは、世界100万以上の企業や組織で利用されているサービスのことです。
イメージとしてはひとつの部屋でグループになりディスカッションをするような感じであり、入室にパスワードを設定することや、強制退出、画面共有、ビデオ映像と音声のレコーディングや保存、チャット機能などあったら便利な機能が多く備わっています。
Zoomミーティングは参加者同士で意見交換や質問などのやりとりができるので、少人数~大人数で行うミーティング・ディスカッション形式の参加型イベントを開催する際はこちらの方法が良いでしょう。
Zoomミーティングは無料アカウントでも開催することができますが、無料だと最大100名までという上限があります。また、3人以上になると40分までしか行うことができないため、100名以上の規模で開催したい場合や時間制限を無くしたい場合は有料ライセンスを購入する必要があります。
ウェビナーとは、ウェブ(Web)というワードとセミナー(Seminar)というワードを組み合わせた造語であり、Zoomミーティングとは対照的に、イメージは一人が大人数に向けて話すような、セミナーや授業、講義、PRイベントのような感じです。
主催者(ホスト)、参加者(パネリスト)、視聴者に分かれ、開催者側のホストとパネリストは自分の画面や音声を共有することができますが、ウェビナー視聴者は開催者側が指定したときや許可した時に発言が可能という開催方法です。
参加者が議論をすることや情報共有をするなどの積極的なコミュニケーションを必要としない場合や、大規模なイベント、発信者に注目してもらいたいイベントなどであればZoomビデオウェビナーが適しているでしょう。
Zoomビデオウェビナーを利用する際は、有料ライセンスが必要になります。参加人数の上限により料金が大きく変わるので、詳しくはZoom公式サイト(https://zoom.us/pricing)をご確認ください。
ここからは、Zoomを利用してオンラインイベントを開催するまでの基本的な流れをご説明いたします。まずは、ZoomミーティングとZoomビデオウェビナーのどちらを利用するかを決めましょう。
参加者同士の意見交換など交流型であれば「Zoomミーティング」、大規模なイベントや開催者側の説明など一方的な発信であれば「Zoomビデオウェビナー」がおすすめです。それぞれのツールの特徴については、当記事の「Zoomでオンラインイベントを開催する際の2つの方法」の部分でまとめておりますので参考にしていただければ幸いです。
Zoomミーティングを利用してイベントを開催する場合は、「ミーティングを予約」→「発行されたURLを参加者へ送る」という流れになります。
はじめに、主催者はZoomのアプリケーションにサインインし、「スケジュール」をクリックします。開催するイベントのタイトルがありましたら「トピック」の箇所に入力し、開始日時や接続時間などを入力しましょう。
セキュリティの項目の箇所で、入室の際にパスワードを求めるか、「待機室」を選択し許可制にするかを選ぶことができます。
右下の保存をクリックすると予定が完了し、参加できるURLやパスワードが発行されます。あとはメールやSNS、チャットなどを活用し参加する人へURLやパスワードを送りましょう。
Zoomビデオウェビナーを利用してオンラインイベントを開催する場合も、基本的な流れは変わらず、下記のような手順で進めると良いです。
Zoomビデオウェビナーの設定について、いくつか気をつけるべき点についてご紹介いたします。
「登録」という項目は基本的に「必須」のチェックボックスにチェックを入れましょう。
チェックしないで設定してしまうと、URLを知っている人は誰でも参加できるようになります。
「質疑応答」の項目について、チェックされていると参加者から質問を受け付けることができます。
Zoomビデオウェビナーは基本的に参加者が発言することはできませんが、この項目にチェックを入れるとホスト側へ質問を投げかけることができるので、開催するイベントによって設定すると良いです。
「実践セッションを有効にする」という項目は、視聴者が参加する前に、動作確認やリハーサルを行える機能です。
特別な理由のない限りチェックを入れておくことをおすすめします。
ここからはZoomを用いたオンラインイベントを開催・運営する際のポイントを5つご紹介いたします。
Zoomでオンラインイベントを開催する場合、最低限必要になるものは上の4点です。
機器を使用するということで、故障や通信の不具合などトラブルはつきもの。最新の機種を用意する必要ありませんが、問題なく使うことができるスペックのものを用意しましょう。
パソコンやスマホなどの端末は最初からマイクやカメラが搭載されているものも多いですが、音質が良くない場合や画像が荒い場合は外部機器を用意し接続すると良いです。
また、イベント中に音声や映像などの通信トラブルなどが起こらないよう、本番前には使用テストやリハーサルを行っておくことをおすすめします。
インターネット接続に不備がないか、マイクの音量や音声、映像画面に乱れはないかチェックしておきましょう。
オンラインイベントを主催する際は、あらかじめプログラムやスケジュールを用意し、全体の詳細な流れを決めスムーズに司会進行ができるようにしておくと良いです。
全体の流れが決まっていないと、次は誰がどのような内容を話せばよいのかわからず、参加者が混乱してたり予定時間をオーバーする可能性が生じます。オフラインのイベントと同様に、流れをしっかりと決めてスムーズに進行できるような計画をあらかじめ立てておきましょう。
Zoomでオンラインイベントを開催する際は、開始時間を設定することになるのですが、例えば11時から開催したいときは開始時間を10時45分など少し早めに設定することをおすすめします。
イベントの開始時間ぴったりに設定してしまうと、参加者は開始時間にならないと参加できなくなってしまいます。つまり、開始してから人が集まってくるため、イベントの開始自体が遅れてしまうことになります。
15分前くらいから開催時刻を設定しておけば、参加者は数分前から参加できるため揃いやすくなりますし、開催者側も設定に問題がないかチェックしたり、不測のトラブルがあっても開催時間までに対応ができるなど余裕をもって準備することができます。
Zoomを使用してオンラインイベントを開催する場合、参加者全員に周囲の雑音が入り込まないようアナウンスをしておくと良いでしょう。
発表者が周囲の雑音を拾ってしまうと、声と雑音が被ることで内容が聞きとりにくくなり、参加者がストレスを感じてしまうことや興味を持って聞いてもらえなくなることが想定されます。また、もしも周囲で重要な会議を行っており、その音声などを拾ってしまった場合は、機密情報が漏洩してしまうことも考えられます。
もちろん参加者側も雑音が入らないよう配慮が必要。
発言する側が雑音を入り込まないようするよう気を遣っても、他の方のマイクから周囲の雑音が拾われて全員に流れてしまえば、当然発言している人の声が聞き取りにくくなります。自分が発言しないとき以外はミュート機能をオンにしてもらい、雑音が入り込むのを防止する状態にするよう全員に注意を促しておくのも手です。
オンラインイベントを開催した際の参加者の中には、配信中に勝手に画面共有を始めたり、マイクをオンにして音声を流したり、ビデオ画面に気が散るような行動や映像を表示させるなどの迷惑行為をする方がいる場合も想定されます。
主催者側は、対策方法を事前に知識として仕入れておくと良いでしょう。荒らし等の迷惑行為があった際は、Zoomであれば主催者の機能で強制的に「待機室(ルーム)に送る」ということや「退出」ということを行うことができます。
事前にテストやリハーサルを行い、特定のアカウントの退出方法などの情報収集や、確認・テストをして機能を使えるようにしておくことをおすすめします。
また、FacebookやTwitterなどのSNSでオンラインイベントに参加できるURLを公開し、パスワード認証など参加に関してのセキュリティ対策を施さなかった場合は、誰でも入ってくることができる状態であることから荒らし目的の方が入り込んでくる可能性も生じてしまうので気を付けましょう。
ここからはZoomを用いたオンラインイベント配信の質を高める具体的な方法を3点ご紹介いたします。
Zoomでのオンラインイベントはネット環境を利用するため、音声や映像画面の質を上げることで物理的な配信の質が上がります。逆に、ネット回線が遅い場合や使用しているマイクやビデオカメラの性能が悪いとコミュニケーションがスムーズに進まなくなり配信の質が大きく下がります。
映像についてはカメラの質がある程度良いものを用意すると良いでしょう。照明や背景も意識するとぐっと見栄えが良くなりますし、Zoomの機能で画面の明るさを調節することもできます。
ただ、映像よりも重要なのが音声です。ビデオ映像が表示されていない、または途切れがちでも音声がクリアに伝わっていればある程度の内容は伝わりますが、音声が途切れた配信は耳障りに感じ、聞く側の気持ちも削いでしまいます。伝えたい内容もなかなか伝わりません。
ということで、マイクも低品質のものではなくしっかりと聞こえるものを用意し、話す際はマイクとの距離も離れすぎないよう気を付けましょう。
また、ネット環境についても回線速度が遅いと音声と映像両方に影響するので、一度テストして事前に確かめておくと良いです。
イベントをスムーズに進行させるためにも、発表する予定の方に対してタイミングなどを事前に伝えておきましょう。
発表者が発表するタイミングにいないと、スケジュールが押してしまうだけでなく、視聴者や参加者を無駄に待たせてしまいます。
待たせてしまうだけだと良いですが、「このイベントは大丈夫なのだろうか...」「しっかり運営できていないなあ」と思われてしまうことも十分にあり得ます。緊急・不測の事態を除き、発表する時に合わせてしっかりスタンバイしてもらうようアナウンスしておきましょう。
オンラインイベントの配信の質を高める一番の方法は、イベント運営・企画会社などのプロに依頼することです。
自分ですべてやろうとすると、慣れていないため想定外の問題に直面することや、当日にトラブルに対応できないことなどがありますが、プロに依頼することで適切なアドバイスや提案、スムーズな司会進行のサポートなどが見込めます。
実際にZoomを利用したオンラインイベントを開催しようとすると、イベント内容にもよりますが準備しなければいけないこと、考えなければいけないことが多々あり大変な労力を必要とする場合がほとんどなのではないでしょうか。
ざっと考えるだけでも、オンラインイベントの内容企画、必要機材の調達、タイムスケジュールの作成、参加者への配慮、Zoomの機能の把握、当日の配信や進行管理などを行う必要があり、慣れていない場合はどうしたら良いか戸惑ってしまうことや、膨大な時間が取られる可能性もあります。
また、準備をいくら入念にしようと、当日に本当にこれで大丈夫なのか、不足はないかなど不安に思うことや自信を喪失することだって十分にあり得ますよね。
そんな方は、情報や経験が豊富なプロにお願いしてみるのはいかがでしょうか。
クリエイティブファクトリー株式会社は、イベント、セミナーのライブ配信に関わる業務をワンストップで承ります。
イベント全体の企画や配信機材の手配・サポートはもちろん、その他ご要望にも柔軟に対応可能でイベントをスムーズに進めることが期待できます。
ご自身で準備することによる手間や不安から解放されるので、ご興味のある方は是非一度ご相談ください。
WRITER PROFILE
越澤 勝好Katsuyoshi Koshizawa
クリエイティブ・ファクトリー株式会社 代表取締役社長。
大手旅行代理店やイベント会社を経験し、イベントによって繋がる人との絆や達成感に魅力を感じ独立。常識に捉われない新しい発想と技術を駆使し、期待を超えるイベントを創造するため日々研鑽中。
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